知 住まい手と共に造り上げる木の住まい

家づくりは住まい手(消費者)と専門家の協働作業といわれますが、残念ながら現状は十分とはいえません(供給側・専門家間の協働体制の重要さは前項で述べました)。 費者の有する住知識にその原因があると指摘する声もあります。そのために、家づくりの仕組みを熟知せず後で後悔したり、偏りのある住知識で混乱してしまうのだと。

消費者の住知識が不十分なのはやむを得ません。周囲には住知識が氾濫している。それに対し、自らの住宅建設の体験は余りに小さい。また、昔と違い、それを補う術も見いだせないのです。 っと以前には、親から子へ、そして孫へと家づくり体験は伝えられていましたし、また、コミュニティの中での共同住宅建設作業(「結(ゆ)い」などと呼ばれていたもの)を通じ、必要な住知識は代々最低限伝達されていました。家づくりの知識伝達が仕組みとして存在していた時代と言えるでしょうが、もはやその頃に帰ることはできません。

木住協は、家づくりを計画している消費者に手早く、的確に必要な住情報・住知識を提供する場を設けることが重要と考えました。その場が「住まいスクール(勉強会・講習会)」や定期的に開催している住宅相談会、さらには見学会・展示会などのイベントです。 れらに参加することは消費者にとって、設計者や大工工務店等と具体的につきあっていくための「準備運動」を済ませるようなものであり、自分の望む家づくりの実現が一歩近づくことだと言っていいのではないでしょうか。

さらに、将来の消費者である子供たちへの「住教育」にも力を注ぎました。木の住まいをテーマにした絵画や作文等のコンクールを実施することなどを通じて、木材や住まいに関心を持ってもらおうとしたのです。 十年か後の賢明な消費者育成、未来の「とくしまの家・120」ファンづくりに繋げたいという願いを込めてのささやかなながら貴重な試みだったといえるでしょう。